長時間のデスクワークや、家事や育児と忙しい現代人に最も多い「カラダのお悩み」の一つとして多いのが「肩こり」ではないでしょうか。
慢性化している方は、ほかにも様々な悪影響を及ぼす肩こりや首の疲れ。
そのメカニズムと、ヨガでの改善法などについてご紹介します。
肩こりはなぜ起こる?原因とメカニズム
日本人の国民病ともいえる肩こりですが、その原因は主に3つに考えられます。
頭を支えるための筋肉の緊張
人間の頭の重さは約6~7㎏あると言われています。その重さは首や肩の筋肉に乗るので、どうしても負担がかかってしまします。特に日本人は欧米人より華奢で筋肉量が少ないため負担も大きく、肩こりを引き起こしやすくなります。
また、腕の重さも肩にかかるため、常に筋肉が緊張し続けた状態だと筋肉が硬くなり血管を圧迫する為、血液循環が悪くなりこりや痛みの原因となります。
特に長時間のデスクワークやスマートフォンによる姿勢の悪さや、いつも同じ肩にカバンを持つなどが原因に挙げられます。
加齢による衰え
人間の背骨の間には「椎間板」というクッションのような役割を果たすものがあるのですが、年齢と共にこの椎間板が薄く硬くなることにより首の動きが悪くなり、結果、骨を支えている周辺の筋肉も硬く硬直してしまいます。
精神的な緊張やストレス
精神的なストレスは筋肉を緊張させ、血流を悪くします。それにより、筋肉に疲労物質が溜まり、ビタミンの補給が不十分になるため、肩こりの原因を作り出します。
肩こりの種類について
肩こりの原因は、日頃の生活習慣や姿勢が原因とされていますが、中には病気が原因で起こることもあります。ご自身の肩こりのタイプはどれに当てはまるのかを確認下さい。
①日常生活の姿勢が原因
主な原因はこちらのタイプ。姿勢の悪さや運動不足、疲れや眼精疲労が原因です。
最近ではスマートフォンンの長時間利用による前かがみの姿勢や眼精疲労からくる筋肉の硬直などが主な原因と言えます。
適度な休憩や日頃の運動習慣をつけ、改善していきましょう。
②病気が原因
病気が原因の肩こりの場合は、速やかに医療機関に受診しましょう。
肩や関節の異常
「五十肩(肩関節周囲炎)」・・肩関節の周辺組織に炎症が起こる
「腱板断裂」・・上腕の骨と肩甲骨をつなぐ腱が切れている状態
骨の異常
「頸椎症」・・後頭部の痛みや手足の重圧感、ひどい場合は脱力感や麻痺
「椎間板ヘルニア」・・首を後ろに反らすと強い痛み。背中や指先のしびれ
内臓疾患による肩こり
内科系の病気が原因で肩こりが現れることもあります。肩こり以外の症状と共に現れることもあります。
「脳動脈瘤」・・頭痛、めまい、吐き気
「心筋梗塞・心筋梗塞」・・左胸、左肩や左腕、胸背部に強い痛み
他には「糖尿病」「高血圧」「胆石症」なども肩こりの原因となります。
肩こりを予防するには
日頃の生活の中で、知らず知らずに肩こりの原因を作っていることはありませんか?日頃の姿勢や生活習慣を少し見直すことで、改善できるかもしれません。
同じ姿勢を長く続けない
長時間のデスクワークやスマートフォンの利用は肩こりの一番の原因となります。長時間同じ姿勢でいることで血行が悪くなり、疲労物質が蓄積して肩こりを起こします。30分に1回程度はストレッチなどで身体を動かすようにしましょう。
眼を休ませる
眼精疲労は、肩こりだけではなく頭痛や不調の原因にもなります。適度に目を休めるようにしましょう。遠くと近くを交互に見る、眼球を上下に動かすなど目のストレッチを取り入れましょう。
ストレスを溜めない
ストレスによる筋肉の緊張は血液循環を悪くするだけでなく、自律神経のバランスを崩し肩こりの原因に。気分転換やお風呂につかるなど、ストレスを蓄積しないように心がけましょう。
適度な運動習慣
運動不足による血行不良は、肩こりの原因に大きく影響します。また、筋肉量の減少により肩こりを悪化させてしまう原因にもなります。日々の適度な運動習慣で、筋肉量を維持するように心がけましょう。
ヨガで解決!肩こり解消法
ヨガのメソッドには、肩こりの予防や改善に良いポーズも多く含まれています。
自宅でも簡単にできる解消法をいくつかご紹介しましょう。
ストレス解消に効果的な腹式呼吸
深い呼吸は自律神経のバランスを整えます。
デスクワークの合間やちょっとした時間でできますので、実践してみて下さい。
肩こり解消にオススメのポーズ
夜寝る前などに実践してみて下さい。
チャイルドポーズ
背中全体や首周りの緊張を解消します。額をマットにつけて目を閉じることで眼精疲労にも効果的です。
アルダマツイエンドラアーサナ
背中や首筋の緊張を緩和します。ゆったりとした腹式呼吸を行うことでリラックス効果も期待できます。
ゴムカーサナ
肩・肩甲骨周りの深いストレッチ効果が期待できます。
ガルーダアーサナ
肩関節や手や腕の疲れやストレッチに効果的です。上半身だけでも効果的です。
ハラ―アーサナ
背中の深いストレッチに効果的です。首に強い圧力がかかるため、痛みの強い方は注意してください。
まとめ
いかがでしたか?
日本人の現代病としても最も多いと言われる肩こり。
放置しておくと、心身の病気の原因を引き起こすかもしれません。
日頃の生活習慣の見直しで、身軽なココロとカラダを目指しましょう!